ホーム » 「分野」タグがついた投稿

タグアーカイブ: 分野

勤める診療科目以外の知識も必須

看護師として勤め先を考える場合、診療科目の選択に悩む方は多いのではないでしょうか。

自分の興味のある分野や、向いていそうな分野など選ぶ基準はいろいろあるでしょうが、自分が希望している診療科目の勉強のみをしていると後々困るかもしれません。

総合病院の消化器外科病棟について考えてみます。

消化器外科病棟とは盲腸や胃がん、大腸がんなどの手術が終わり、帰ってくる病棟のことを指します。

看護師は、手術直後の患者のバイタルサインや創部、ドレーン類の観察を行い、点滴の管理をします。

手術の翌日には歩行を援助し、その後も食事摂取状況や創部の状態を確認し、退院まで援助を行うのです。

例えば糖尿病の患者が胃がんの手術を行ったとしましょう。

手術に伴って絶食になり、点滴によって変化する血糖値について観察を行います。

その際には糖尿病に関する知識も必要となりますが、糖尿病は内分泌科で主に扱う疾患です。

また、不整脈の患者さんが大腸がんの手術を行う場合には、心電図モニターを注意して観察しなければなりませんし、不整脈の薬の知識も必要です。

点滴の投与量や尿量等を併せて厳重に観察しますが、こういった観察を行うためには循環器科の知識が必須になります。

消化器外科病棟で看護をするためには、手術後の観察項目と消化器の知識だけでは難しいことが分かるでしょう。

複数の疾患を患う方は多く、看護師は配属される診療科目の知識だけでなく、幅広い内容について学習しておくことが大切です。